紙のお土産

紙という素材と長年付き合っていることもあって、私は友人からよく紙のお土産をもらいます。
先週も偶然二つのお土産をいただきました。ひとつはミャンマーのシャン族が漉く壁紙。強度があり通気性も良さそうです。そしてもうひとつはイタリアヴェネチアの紙の栞。軽く厚く漉く技術はヨーロッパならではです。

紙は国によって、そこにある風土や伝統から多種多様な広がりをしています。その国でしか生まれない紙も多く、そんな文化の違いを考えるだけでも楽しいですし、また紙の持つ価値を考えるきっかけにもなります。
ある雑誌の今月号、パリ市の郵便局の企画部長の言葉として「手紙は通信の役割を終えたが、クリエーションのツールになった」とありました。情報伝達の手段としてではなく紙は生活を彩るものに変わろうとしているのです。この意見に私も賛成です。すべてが急にということはありませんが確実にその方向に進むでしょう。世界からの紙のお土産にはそのヒントがたくさん詰まっているように思います。


封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹