『かわいい紙もの手帖』

名刺やカードなどデザイン性のある印刷物を紹介しているのですが、見ていてとても気持ちの良い本でした。商品にどことなく温かみがあるのです。理由のひとつには、昔からあるざらざらした紙やカスレのある印刷技法が多用されているからかもしれません。さりげなくセンスの良い印刷物が集っているのです。

最近は個人であっても印刷物をオーダーすることがとても身近になったように感じています。小ロットでそれほど高くなく注文できる会社もありますし、多種多様なフリーペーパーが少部数で発行されています。自分の表現ツールとして、以前はプロしか頼まなかった印刷が個人でも簡単にできるような時代なのですね。そういった人にとってとても参考になる本だと思います。

今後、企業においても味わいのある印刷物は広がるはずです。
個人が素敵と思う昔ながらの紙や印刷技法で仕上げたものは、表面的なデザインでは生み出せない温かみのあるコミュニケーションを感じさせるのです。




封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹