九州セミナー

佐賀県印刷工業組合さんに呼んでいただきまして講演をしてきました。
なぜか佐賀県でするのは今年二回目。ご縁があるようで嬉しいです。
タイトルは「ステーショナリーを印刷提案に」。
ここでいうステーショナリーとは名刺・レターヘッド・招待状のことでして、これらの印刷物は何百年も前より存在しており現代の広告宣伝印刷物の源流であります(私の持論ですが)。そこで、これらのルーツや本来の使われ方などを知れば、普段の印刷営業においてもなんらかの提案が出来るのではないかという話です。
例えば昔の印刷物にはどんな紙が使われていたのか?
木材パルプが発明されていなかった時代の紙は麻や楮や綿などを主原料としていました。また昔の紙はその当時使われていた筆記具とともに進化してきた歴史があるので毛筆に適した和紙と硬質ペンの洋紙では表情も違います。品質を保証するための透かし(ウォーターマーク)も手漉きの名残である簀の目(レイド)模様も紙を語る上では欠かせません。それらにはすべて意味があり、当時の印刷物にも用途や場面に応じて使い分けられてきたのです。
そういった歴史的な背景を少し知るだけで、普段なにげなく提案している印刷用の紙に対する見方も変わっくると思いませんか?提案の幅が広がりますし話に深みも出るのです。このような話をサンプルと写真を見ながら1時間半ほどさせていただきました。

セミナーは無事終了したのですが、その後の雑談の中で、生き残るための印刷会社の差別化は難しいという話になりました。中途半端な差別化はマネをされ、結局、価格や短納期の勝負になってしまう……。
私としては安さだけで封筒を販売しない世界を広げたいのですが、その道は実に険しいようです。
諦めず頑張りたいと思います。


封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹
p.s. write soon!