見本市ご報告

お盆前に書けなかった先月開催された見本市のご報告です。

マイドーム大阪において年に一度の「文紙メッセ」という文具メーカーの見本市が開催されました。今回はいつもと趣向を変えて昭和(初期)を今に伝えるという回顧コーナーが企画され、そこに私たちも商品を出品しました。

これがその展示品です。すべて今から50年以上前に当社で作成した封筒です。

一番手前の赤枠の封筒は戦時中に使われたもので日本軍の重要書類を入れるものとして使われていました。「軍秘」と封筒右上に印刷されていてかなり戦時の雰囲気が伝わってきます。戦時中の封筒といえば赤紙と呼ばれる召集令状を郵送するという辛い役割も担っていたのですが、同時に、戦地に就く兵士への励ましの手紙としても封筒が活躍していました。手紙一つで祖国からの想いを伝えたのです。今では想像しがたい時代です。
その右に展示しているのは薬袋。今よりも小さく紙も粗悪で薄いので中身が透けてしまいます。逆にどんな薬が入っているのかがわかるので使い勝手は良いかもしれません。
右端は国鉄(JR)の貨物列車で使われていた荷札と荷札封筒です。当時は宅急便などはなく個人や企業からの荷物の輸送は国鉄と郵政の二大官営企業にほぼ依存していました。この荷札は今でいう宅急便の送り状の役割をしていました。
こうやって昔の封筒を眺めていると、50年前に比べて日本の社会・生活は大きく変わっていることがわかりますし、同時に封筒というものは全く変わらないのだなぁとも実感します。この不変的なところが封筒の良さかもしれません。多分50年後も同じ感想なのでしょう。


通常の見本市コーナーでは新しく発売した新色コットンカラー封筒を紹介させていただきました。
こちらもよろしくお願いします。


封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹
P.S. セミナーへのコメントありがとうございました!