monogram -3/3

最後はモノグラムの色を決めます。
色を決めるというよりは加工を決めるといったほうが適切です。候補は次の三つ。華やかな箔押し加工・高級感のあるブラインドエンボス・そして凹凸感の活版印刷です。
  
「箔がつく」の言葉のとおりモノグラムに箔押しをするとカードのグレードは上がります。ただ私の場合、お礼状だけでなくお詫び的要素も多分にあるので華やかな光沢感はパスとします。次の候補ブライドエンボスの特徴はさりげない高級感。西欧でも正統なカードによく使われる加工です。しかし選んだモノグラムは流れるような曲線美が見せたいポイントなのでエンボスだけではあまり目立ちません。もしモノグラムにダイアモンド形(Three Letter monogram)を選んでいればこのブライドエンボスが第一候補でした。これも諦めます。ということで今回は凹凸感のある活版印刷機で色付けすることに決定。アナログな雰囲気も選んだ理由です。

色選びのポイントは「仕事で使う」と「自分らしさ」に加えて「全体のバランス」。好きな色を選べば良いというものではありません。主役であるメッセージ(文章の色)と調和していることがセンス良いカードの秘訣です。紙はクリーム系ナチュラル色。私が普段使っているインクはネイビー。それとマッチする色、且つビジネスでも使えて自分らしい色はどれなのか…いろいろ悩んだ結果、最終的に次の3色に絞りました。オレンジ系のカナリア・鮮やかなターコイズ・落ち着きのあるグレイッシュグリーンです。

どの色にするかはほぼ決めましたが念のため数日間寝かせます。工場に依頼してからは変更できませんのでここは慎重です。最後に印刷するモノグラムの大きさをデータ上で微調整して準備完了。あとは入稿するのみです。
やっとここまできました。コレスポンデンスカードは自分の分身となるメッセンジャーです。そのカードをデザインすることは自分らしさを考えることでもあります。
来月頭には完成予定。「私らしいカード」をご披露させていただきます。


封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹
P.S.write soon!