サイトスペシフィック・アート

サイトスペシフィック・アートとは、特定の場所のために作られた芸術作品です。
例えば、絵画であれば、ほとんどの場合がアトリエで描かれ、それらは美術館で展示されます。展示する場所を想定して描かれたわけではないので、作品と展示される環境は切り離されたものです。それに対して、サイトスペシフィックアートは展示される場所を考えられて作られたもの、またはその環境と作品が一体となっている、さらにいえば自然環境も作品の一部として構成されているといったイメージです。
8月9月にサイトスペシフィック・アートを体感してきました。瀬戸内海に浮かぶ直島(ベネッセアートサイト直島)と北海道のモエレ沼公園です。どちらも自然環境を活かすためにアーティストを現地に招き、そこのためのプランを立て、建物や作品が制作されていきました。広大な敷地に溶込む存在感のある作品。圧倒されるほどのスケールと雰囲気は衝撃でした。参加したツアーのガイドによると、これらのアートには作品と自然環境の線引きは存在しないのだそうです。
直島とモエレ沼公園の詳しい説明は他に譲りますが、そこで感じたことは、この楽しみ方はどこか最近の消費のあり方・その向かう方向に似ているのではないかという感覚です。自然を尊重して制作されたアートだからこそ素晴らしいと受け入れる。私たちの消費傾向も人工的なものから自然を感じるものへ。食べ物であっても衣服であっても、環境に優しく自然と共生しているものを買うことが心地よい。ぼんやりとしたそんな観念と同じかなと感じました。

憧れの場所だったので行けて良かったです。また訪れたい場所です。


モエレ沼公園プレイマウンテン


モエレ沼公園

ベネッセアートサイト直島




封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹
P.S. write soon!