片山治之先生の個展

片山治之先生の個展へお伺いしました。片山治之さんは、墨一色で野の花を描かれるイラストレーターとして朝日新聞にて連載をされカルチャーセンターでは絵画教室も開かれています。
会場となったギャラリーには毎年秋に開かれる片山先生の個展を心待ちにしていたというファンの方で賑わっていました。私もその一人として今年の新作を堪能しました。

忠実に描かれた野の花はとても繊細で生き生きとした表情に満ちています。墨以外の色を使っていないこともあり今まで見過ごしてきた植物の「実」や「葉脈」が持つ神秘的な形も再発見することができます。すべてのイラストを同じ技法とタッチで描かれているので見る人が見ればすぐに片山先生の作品というのがわかります。誰もが真似できない描く文化が存在しているようです。
片山先生との出会いは10年以上前に遡ります。その絵に惚れ込み本来墨一色のイラストに初めて色を付けさせていただきウイングド・ウィールの店舗で「野の花カード」の販売を開始。たくさんのお客様に季節のはがきとして愛され「野の花シリーズ」はロングセラーとなりました。

片山先生は自然を愛し緑豊かな環境に居を構えて野の花とともに生活を送っておられます。
お客様に売ることを想定して描かれたものではなく、自分が描きたいように描いた作品だからこそストレートに響く魅力がある。商品づくりにおいても大切なことだと思います。





封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹