NYのカード・小売店

今回の出張で訪問した小売店を3つをご紹介します。


紙の専門店「ケイツペーパリー」は世界からセレクトされた商品が並ぶ紙のデパートです。しかし最近は経営も替わりマンハッタンにあったいくつかの店舗を閉めSOHO地区の1店舗に絞りました。紙を量り売りしていた名物コーナーもなくなり全体がこじんまりしてしまったという印象です。しかし相変わらず紙を使ったディスプレイが大胆で楽しくカード以外の紙雑貨も充実しています。



美術館が点在するエリアにある「デンプシーアンドキャロル」は100年以上続くカードと印刷の老舗です。ニューヨークに住むアッパークラスな層から根強く愛され、ツーリストのお土産としても人気があります。小さな店舗内に並べられているセンスの良い商品はアート作品のようにその印刷や加工に職人技を感じます。ご婦人方(お客様)と話しているお店の雰囲気にもゆったりとしたソーシャルステーショナリーの文化があります。私の憧れのお店です。



ブルックリンにある「ペーパーソース」は全米に広がるハイセンスな紙専門店。店内には大きな机とそれを囲むように椅子がありお客さんを集めてワークショップを定期開催します。小売店舗とカルチャーセンターを併設し買う楽しさと学ぶ楽しさを一緒に提供しています。顧客と接する場を設けることでコミュニティが作られ多くのファンを集めているようです。店内の雰囲気もスタッフもとても明るく元気なお店です。


大きな流れとしてはカードを郵送する機会が減り売り場も縮小傾向です。しかしプレゼントに添える手渡しのメッセージカードの人気は根強く、カードそのものを自分で手作りする文化も広がっています。
紹介したお店の雰囲気はそれぞれ違いますが、紙を使うことでいかに生活を豊かにするかというコンセプトはどことも共通です。共感するところも見習いたいところも多い小売店です。




封筒会社と手紙のスタイル
杉浦正樹